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zoom RSS 『玄風と紫木蓮』

<<   作成日時 : 2013/03/04 17:24   >>

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   私の絵画館 【この一作】 画家の作品と随筆

                                     小 島 け い

  「玄風と紫木蓮」 

画像

              
 宮崎の冬は、それなりに寒い。

 いくら南国とはいえ冬は寒いのだということを、
<外>から来た人のほとんどは知りません。

 25年前の3月末に引越してきた時、私たちもそうでした。
南国で、3月も終わりだというので、かろうじて持って来た暖房は、
小さな電気ストーブだけでした。

 けれどあいにくの菜種梅雨。
頼みのお日様は全く照らず、ひどく肌寒かった。
翌日大慌てでストーブを買いに走った記憶があります。

 家の猫のファミリー(母猫と二匹の子猫)が初めてすごした冬も、
やはり普通に寒い毎日でした。
夜はケージですごす三匹は、互いにくっついて寝ていましたが、
ある夜一番体が弱くて小さいぴのこという子猫が、ブルブル震えだして止まりませんでした。

 それ以来、毎晩小さなストーブをつけて寝るようになりました。

 ところが昨年末、猫に関しては大先輩のお友達から、
湯たんぽを入れてあげると喜んでかかえて寝るわよ、と教えられました。

 その夜、さっそく娘にその情報を伝えました。
すると“猫が湯たんぽをかかえるわけ・・・・・?”
と電話のむこうで一瞬の沈黙。
私もそう聞きかえされて一瞬沈黙。
その時、東京と宮崎で同時に同じ画像を頭に描いてしまいました。

 それは、一番ひ弱でやせているぴのこが二本の足ですっくと立ちあがり、
両手でヒシッ!
と大きな湯たんぽをかかえている、そんな図でした。
今猫たちは、立ちあがりはしていませんが、
毎日気持ちよさそうに湯たんぽの丸みにより添って寝ています。


 紫木蓮の咲くなかを、みごとなたて髪をなびかせて走っているのは、
“玄風。”私が牧場に通い始めた頃は、
お兄ちゃん馬が苦手なちょっと気弱な男の子でしたが。
その後、“スカイ”や“マックス”などのお父さんとなり、貫ろくもつきました。

 馬主さんは年を重ねられて、以前のようには会いに来られなくなったそうですが、
かわりに若くて元気な研修生の方が、
毎日大切にお世話をしておられます。



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