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zoom RSS 『 モモコとたんぽぽ 』

<<   作成日時 : 2013/05/06 17:13   >>

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   私の絵画館 [この一作] 画家の作品と随筆

                                     小 島 け い

画像


  「モモコとたんぽぽ」                 

 以前、キャバリアという種類のブリーダーをしておられる方からの依頼で
「モモちゃんとひまわり」(2011年8月10日:http://48863135.at.webry.info/201107/article_7.html
という絵を描きました。

 前の飼い主から虐待を受けていたモモちゃんは、
新しい飼い主さんにもなかなか心を許しませんでした。
何ヶ月もしんぼう強くあたたかく接し続けた結果、ようやく心を開くようになりました。
それでも、モモちゃんは死ぬまで、家族以外には身体をさわらせなかったそうです。
それだけに、特別な想いがあり忘れられない子でした、とお聞きしました。

 その飼い主さんと何回かお話するなかで、
家で子犬が生まれていますから会いませんか、とお誘いを受けました。

 そして、夏の暑い日、飼い主さんと娘さん、お母さんのお友だちと一緒に、
大小6匹の犬たちがわが家にやってきました。
玄関に入った途端、犬たちは我先に家の中をかけまわり始めます。
それからアッというまに、リビングのあっちこっちでオシッコをし、
オロオロふきまわっている間に、別の子が台所でりっぱなウンチをして、
気持ちよさそうにしたり。
目がまわるようなせわしさです。

 前に家にいたラブラドールの三太は、
小さい頃から決して家の中でトイレをしませんでしたので、
犬の習性をすっかり忘れていました。
ウカツでした。

 家の中を縦横無尽に走り回った犬たちは、
小さい子から順次へたりこんでそのまま眠ってしまいました。
中でもまっ先に寝入ったのが、このモモコでした。

 正式にはりっぱな別名があったのですが、
モモちゃん家(ち)の子犬ということで、私たちはかってにモモコとよび、
何ともいえない愛らしい寝顔にすっかり見とれてしまいました。

 かわいいモモコには、タンポポやマーガレットの咲く5月の野原がぴったり、
とこの絵が出来ました。


 そうそう、家の四匹の猫たちは、怒濤(ドトウ)のような数時間、
何がおこったのかもわからず、それぞれの場所で身体をこわばらせたまま、
身じろぎもせずにすごしていました。

 ある夏の、忘れられない一日です。




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