『新しい友』

   みうら みつくにのエッセー

                                    みうら みつくに

   『新しい友』

 私事でありますが、
長月神無月と個展が続き今年の発表がやっと一段落したところです。
とは言え来年の展示に向けて
直ちに作品を作り始めないとならないのですが…。
まあ「貧乏暇無し」ってところですね!
 
   さて私の住まいの辺りでは、今年9月の日照時間が約85時間と、
例年に比べその割合は81%だったそうです。
そう言えば晴れ間が少なかったな~と思います。
不安定な気候のせいか、
向日葵が中旬に咲いたりハナムグリが下旬に花の蜜を吸っていたりと、
今がどの季節なのかを忘れてしまうような自然環境でした。
ちなみに節気で言えば立冬(りっとう)が過ぎ
小雪(しょうせつ)間近といったところですね。
もう冬なのですよ、寂しい季節です…
あっ、それは人によって違うか!!
でも暗くて寒い時間は心身に春から秋までと
違う感情を少なからず与えるような気がします。
そんな寂しさを少し和らげてくれるものが我が家にやってきました。
それは白目高(シロメダカ)と南沼蝦(ミナミヌマエビ)です。
知人からとても増えてしまったので貰って欲しいと言われ、
僕は「あ~いいよいいよ!」なんて適当に返事を…。
早速、数日後に藻と餌と酸素錠を付けて持ってきてくれました。
職場で受け取ったので
家まで無事に連れて帰れるのだろうかと心配でしたが、
家に帰ってすぐにタッパーを開けたところ全魚全尾(?!)無事でした。
しかしブクブク(酸素ポンプ)はないし水槽も大きくないけれど
このままでも可哀想だなと思い
ひとまずタッパーから小さめの水槽に移しました。
この水槽は以前に鰌(どじょう)を飼っていた時に使っていたものですが、
鰌はすぐに死んでしまったことを思い出し
魚類を飼育することに少しの不安を憶えました。
しかしまあ、考えても仕方がないのでキュッキュッと泳ぎ回る目高と
ワシャワシャと手を動かす蝦を肴にビールを飲んで寝ました。

 翌朝水槽を見ると蝦が半分になっていました。
可哀想なことをしてしまいました。
水の問題なのか温度の問題なのか、はたまた移動のストレスなのか…。
対して目高はみんな元気な様子。
藻は元気かどうかさっぱり分かりませんが枯れてはいませんでした。
それから数日後、蝦は脱皮し藻は急激に成長しました。
生き物の変化というものは本当に面白いと思いました。
しかし……一体全体、目高も蝦も何匹いるのだろうかと
水槽に頬をくっつけて何度も何度も観察する毎日に、
寂しさは減りましたが、ストレスが若干増えたような気がしています。

 全く関係ありませんが、“暇”と“蝦”って似てますね!意味は全然違うけど…。

(板橋区在住、創作家 みうら みつくに)








 

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